ほかの家族も入って大丈夫ですが、発疹が出てから3週間程度は、入浴は最後にするのが良いでしょう。
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスである水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる病気です。
子供の頃に水ぼうそうに罹って治った人もウイルスは体内に隠れており、ストレスや病気などで免疫力が低下した時に帯状疱疹として発症してしまいます。水ぼうそうと聞くと感染力が強いので、ご家族や他人にうつしてしまうのではないかと心配になってしまうかと思います。しかし、水ぼうそうになったことのない人に帯状疱疹としてうつることはありません。基本的に、帯状疱疹は水疱瘡のような感染力はなく、お風呂によって、ほかの人に感染するリスクは低いとされています。
帯状疱疹の感染経路としては、直接接触したり手などを介して間接的に感染する「接触感染」がほとんどです。ごく稀に飛沫感染もありますが、水ぼうそうのような空気感染する感染力が非常に強いものとは違います。
ただし、入浴中に水疱をつぶしてしまうと、二次感染の危険性が高まりますので、注意が必要です。
また、2014年から 水疱瘡ワクチンの定期接種が1歳~2歳を対象として行われていますが、水疱瘡ワクチン接種前の乳児には感染するので注意が必要です。 ワクチン接種前の乳児や妊娠中の人と同居されている場合は、下記の点に注意してください。
①発疹が出てから1ヶ月程度は、別の居室で過ごす
②タオルを共用しない
③入浴は最後に入り、貯めていたお湯はながす
帯状疱疹の痛みに対して、患部を温めると痛みを緩和する効果があるので、ゆっくり身体を温めて血行促進するという意味で入浴はおすすめです。また、気分転換にもなり、ストレス緩和にも効果的です。ただし、ゴシゴシ身体を洗ってしまったり、熱いお湯だと皮膚を刺激してしまい、より痛みやかゆみが強くなってしまう場合があります。優しく洗って、入浴後に身体を拭く時にも優しく触れるようにしましょう。
その他にも気を付けることとして、爪をこまめに短く切り、滑らかにしておくことで、無意識に皮疹や水泡を爪でひっかくなど傷つけてしまうことを防げるので、心がけるとよいでしょう。
また、プールやパーソナルジム等の公共施設も同様ですが、家族と違い、施設を利用する他人に遷してしまっては大変なので、発疹が出てから4週間は控えた方が無難です。
とは言っても、10年程前までは水疱瘡ワクチンは行われておらず、これを読んでいる方の大半は、自然の中で幼児期に水疱瘡に罹患し、ウイルスを体内に保有している、潜伏感染の状態ですから、そこまで他の人にうつしてしまうリスクにナーバスになる必要はありません。
とはいっても、自分が原因で赤ちゃんが水疱瘡になるのは心苦しいですよね。
そうならない為にも、同居の家族や外出時は、注意しましょう。