生活習慣病は食事、運動、休養、飲酒、喫煙など生活習慣が発症の原因と深く関与し、引き起こされる病気のことを言います。
つまり生活習慣病は食生活や運動習慣との関連が深い病気です。
生活習慣病の種類
食習慣との関連が強いもの
- 糖尿病
- 肥満
- 脂質異常症
- 高尿酸血症
- 循環器疾患
- 大腸がん
- 歯周病
運動習慣との関連が強いもの
- 糖尿病
- 肥満
- 脂質異常症
- 高血圧
生活習慣病ー脂質異常症の診断ー
生活習慣病外来で診断された脂質異常症は、主に食習慣、運動習慣との関連が深い生活習慣病です。
脂質異常症の診断は、血液中のコレステロールの値と中性脂肪の値をみます。
空腹時採血でLDLコレステロール140mg/L、HDLコレステロール40mg/L未満、中性脂肪150mg/L以上、non-HDLコレステロール170mg/L以上のどれか一つが当てはまることで脂質異常症と診断されます。
コレステロールの体での働き
コレステロールは肝臓でつくられます。そして、LDLコレステロールがつくられたコレステロールを全身に運び、HDLコレステロールがコレステロールを回収して肝臓に運んでいます。また、コレステロールは、細胞膜の構成成分や胆汁酸の材料になります。
中性脂肪は、体内にエネルギーを貯蔵する働きがあり、糖質不足を補うことも可能です。
しかし、血液中に増えすぎてしまうことによるリスクもあります。
血中にコレステロールが増えすぎてしまうことで、血管壁にたまり動脈硬化の原因になります。脂質異常症は自覚症状ででることはほとんどありませんが、治療せずに放置してしまうことで動脈硬化がすすみ、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの重大な病気のリスクが高くなります
生活習慣病性の高コレステロールにはどんな食事がいい?
LDLコレステロールが高くなりやすい食事の特徴として、食べ過ぎ、飽和脂肪酸のとりすぎ、トランス脂肪酸の摂取などがあげられます。知らず知らずのうちに質の悪い油をとらないように注意が必要です。
また、水溶性食物繊維をとることで値を下げることができるため、野菜、果物、きのこ、海藻などトロトロねばねばした食品も意識してとりましょう。
HDLコレステロールは、肥満、運動不足、喫煙により減ってしまいます。運動習慣をつけるようにしましょう。
中性脂肪が高くなりやすい食事は、食べ過ぎ、アルコールや炭水化物のとりすぎがあげられます。
主食、菓子類、清涼飲料水の摂取量やお酒の摂取量には注意が必要です。
そして、肥満の人は減量することで脂質異常症を改善することが可能です。エネルギーの適量摂取を心がけましょう。
また、女性は閉経後にコレステロールが上がりやすく、脂質異常症と診断される方もいます。
閉経前は女性ホルモンであるエストロゲンの働きにより、LDLコレステロールの上昇が抑えられます。
しかし、閉経後エストロゲンが低下することで、LDLコレステロールが上昇しやすくなり、動脈硬化のリスクが高まります。
閉経後の女性も脂質異常症には注意が必要です。