腰痛の原因には様々なものがありますが、その時の痛みの具合に合わせて行っていくことが大切になります。無理なく行える運動を続けられることが改善の上で大切になっていきます。
股関節を大きく使ったスクワットをして、腰への負担を減らしていきます
1,寝ながら行える運動
起きているだけでも腰が痛い、曲げ伸ばしをする運動が辛い方は、まず寝ながら行える運動をしていきましょう。向きは仰向けか、横向きで行います。
お腹に力を入れる運動
- ひざを曲げた状態で楽な姿勢をとります(仰向けのほうが力を入れる感じが実感しやすいです)。
- 息を吸うと同時に大きくお腹を膨らませ、吐くと同時にお腹を凹ませます(深呼吸)
- 次に息を吸うと同時にお腹を凹ませ、吐くと同時にお腹を膨らませます(深呼吸と逆の動きになります)
- 仰向けの方は、余裕があればお腹に500gくらいの重さの物を乗せて行うと、より効果的です!
2,立って行う運動
体を起こして運動を行えるようでしたら、立ちながら行う運動を行ってみましょう。
腰痛持ちの方の多くが股関節の柔軟性が低下していて、股関節をうまく動かせていないことが多いです。
ストレッチと合わせて行えるとより効果的なので、痛みの状態に応じて運動を行っていけると良いでしょう
(ストレッチについては前回紹介しました「寝ながら行えるストレッチ」をご参照ください)。
股関節を使ったスクワット
立った状態から肩幅より広げて足を外に向けます(がに股になります)。
ゆっくりしゃがむように股関節を曲げていきます。曲げる角度が大きくなると負荷量も上がってきます。
- 前側に(テーブルなど)つかまるものに手をついてゆっくりしゃがんでいきます。最初は少し寄りかかっても大丈夫です。
慣れてきたらおしりを後ろへ引くようにすると、より股関節を曲げることができてきます。 - 両手の小指側を足の付け根(前側)にあて、足の付け根から曲げるようにしていきます。
最大で90°までを目標にしていけるとよいでしょう。 - 更に、90°のスクワットが可能になってきたら、手の位置をそのままに、いすに座った状態から立ち上がり運動を行うことでも効果は得られます。
その際に、座るときにもゆっくりと行うとよいでしょう。
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この記事は、BIG TREE. 荻窪クリニックの院長、榎本達也が監修しています。
【資格】
ペインクリニック学会専門医
東京都かかりつけ医認知症研修終了
【経歴】
2005年 順天堂大学医学部卒業
2005年 公立学校組合共済 関東中央病院 内科研修医
2007年 順天堂大学麻酔科学ペインクリニック 講座入局
2011年 順天堂大学大学院卒業(痛みと抗うつ薬に関する論文にて学位授与)
2014年 米国Boston scientific surgical centerにて脊髄刺激電極について研修
2015年 武蔵野陽和会病院 整形外科医員
2022年 BIGTREE.荻窪クリニック院長就任