帯状疱疹のワクチンを打つのに適した時期は、個人の年齢や既往歴によっても様々です。
水痘(水ぼうそう)に罹ったことのある人は、誰でも罹患する可能性があります。
現在は特に50代から発症率が高くなっており、ワクチン接種が奨励されています。
また、2023年6月23日から帯状疱疹に罹患するリスクが高い18歳以上の方にも接種対象が拡大されました。
現在、多くの人々が、新型コロナウイルスワクチンを接種していますが、
ファイザーやモデルナ、いずれも二週間の間隔を空けていれば、帯状疱疹ワクチンが接種可能です。
2種類の帯状疱疹ワクチンどちらを選べばいいの?
50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。
そのため以前は50歳以降の方がワクチン接種を奨励されましたが、2023年6月23日から 【帯状疱疹に罹患するリスクが高い18歳以上の人】へ、接種対象が拡大されました。
帯状疱疹の免疫は、一般的に過労やストレス、怪我 、病気、手術、加齢などによって免疫力が低下すると発症しやすくなると言われています。
また、帯状疱疹ワクチンは2種類あり、 どちらを打つべきか迷う人もいます。
ビケン
メリット
費用が安く済み、1回の接種で約5年効果がある。また副作用が少ない。
デメリット
シングリックスより予防効果が低い
ビケンの発症予防効果は、約50%程度と言われており帯状疱疹後神経痛の発症を3分の1に抑えるといわれています。
シングリックス
メリット
発症予防効果は、50歳以上が約97%、70歳以上の人でも90%程度
デメリット
2回接種が必要 費用が高い ビケンよりも副作用が強く出る可能性がある
シングリックスは、少なくともワクチン接種後10年間は、高い抗体機能を維持でき約90%以上の重症化予防効果があると言われています。
予防効果は、50歳以上が約97%、70歳以上の人でも90%程度と言われています。
シングリックスの予防接種は、2回行い1回目の接種後に2か月後に接種します。2か月を超えた場合でも6か月以内にすれば大丈夫です。そして10年ほどは再接種の必要がありません。
副作用や安全性
副作用や安全性について、死亡例もなく有害事象は認められなかったと報告されています。
筋肉注射のため、まれに筋肉痛やだるさを訴える人もいます。ただし、数日で治ります。
まとめ
帯状疱疹ウイルスワクチンは、18歳以上であれば本人の体調の良い時期を考えて早めに接種することをお勧めします。
また、2種類の帯状疱疹ワクチンを選ぶ時は費用・接種回数・予防効果を考えてご自身の体調と相談して選びましょう。
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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任