理学療法コラム〜痛み〜

痛みとは?

「痛み」とは?現在国際疼痛学会の定義では「実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動の不快な体験」と定義されています。組織の損傷が起こるとそれが脳に伝わり、痛みとして体験されます。この定義から読み取れることは実際に組織損傷がなくてもそれに似た体験を痛みとして含めています。

痛みの発生初期

組織が損傷されると侵害受容器が活性化して末梢神経が興奮・発火します。その情報は脊髄・視床などのを介して大脳皮質や辺縁系へと放散されます。では組織損傷が起こったという情報はどのように脳に伝わるのでしょうか?組織に損傷がおきるとただちにプロスタグランジンやブラジキニンといった炎症物質が賛成されます。細胞膜上にある受容体が活性化してナトリウムやカルシウムといった陽イオンが細胞内に流入し神経細胞は自発的に興奮するようになります。

参考文献

金優, 紙谷義孝 レベル01 痛みの仕組みを理解する ~痛みはどこから?~ オペナーシング 40(1): 8-12, 2025.

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