理学療法コラム〜痛みの種類〜

痛みは3つの種類に分類することができます。

①侵害受容性疼痛

②神経障害性疼痛

③痛覚変調性疼痛

侵害受容性疼痛とは組織が傷つくことによって侵害受容器を介して感じる痛みのことです。これに対して「神経障害性疼痛」は末梢神経末端の侵害受容器の興奮がなくても侵害情報伝達経路上に生じた病変や疾患によって神経伝達経路上に発火や応答が発現することをいいます。例えば椎間板ヘルニアによって下肢を支配する神経が障害されるとその信号が脳に伝わり「下肢の痛み」として感じられます。

①侵害受容性疼痛②神経障害性疼痛のいずれにも当てはまらない痛みを「痛覚変調性疼痛」といいます。痛覚変調性疼痛は中枢神経(大脳皮質や大脳辺縁系)の変化によって生じると考えられています。例えば組織的な障害や神経の損傷による異常興奮がなくても常に痛みを感じてしまったりするような状態が生じ得ます。

参考文献

金優, 紙谷義孝 レベル01 痛みの仕組みを理解する ~痛みはどこから?~ オペナーシング 40(1): 8-12, 2025.

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