つまづいて踵の骨を骨折してしまったら

本日紹介するのは「踵骨前方突起骨折」です。踵骨(しょうこつ)とはカカトの骨のことです。カカトは漢字で「踵」と書きます。
踵骨骨折はそれほど稀ではありません。今回は踵骨の骨折の前方突起骨折について解説していきます。

  踵骨前方突起の場所は?

踵骨前方突起とは踵骨の前外側に位置します。くるぶしのおおよそ指2本分前方下にあります。よく捻挫する部位として、くるぶしのすぐ下、前方、2cm前方など捻挫をした際に確認するポイントが様々あります。

  踵骨前方突起骨折の頻度は?

踵骨骨折の3〜23%を占めるとされています。

  どのように怪我をする?

一般的な踵骨骨折であれば、階段から落ちたり、高所から落ちたりと比較的高エネルギーで受傷します。しかし、踵骨前方突起骨折は足をつまずいて、捻挫しただけで損傷する可能性があります。BIG TREE. 荻窪クリニックでは受傷機転を丁寧に問診いたします。

  見逃されやすい骨折?

一般的な踵骨骨折でしたら、レントゲン検査ではっきりとうつることが多いです。しかし、踵骨前方突起骨折の場合だと骨が重なる部分が多く、判断することが難しい部位になります。また捻挫で怪我をしやすい二分靭帯という靭帯が前方突起に付着しています。ここの怪我と間違えやすいので要注意です。
多くの整形外科クリニックでは初診時に見逃されることが多いので診断には最新の細心の注意が必要になります。

  正確な診断を得るには?

踵骨前方突起骨折で正確な診断を得るには、最終的にはMRIやCTが必要になります。ある文献によると、踵骨前方突起骨折が見逃されて疼痛が残って2年後に手術を行うという症例がありました。

  BIG TREE. 荻窪クリニックの処置

・ギプス固定
・ギプスシーネ固定


怪我した初日は腫れが強く出ることがあるので、ギプスを一周巻くことは少ないです。まず初日はギプスシーネで腫れの具合をみて、翌日からギプスを巻くことがほとんどです。固定終了後は足の機能を回復するため、リハビリテーションが必要になります。可動域を生活に支障がでないレベルまで戻したり、筋力をもとに戻したりします。

まとめ 
・足を捻挫した場合は、ご自身で安易に判断せずBIG TREE. 荻窪クリニック整形外科で一度医師の診察を受診することをおすすめします。適切な処置(固定・リハビリテーション)を受けましょう。
・レントゲン検査だけではわからないことがあります。エコーやMRI・CTなどの検査を組み合わせることが重要になります。
当院から専門機関へご紹介させていただくことができます。

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