整形外科では、まず見逃してはならない、手術の適応が必要となる病態を検査していきます。手術が必要となるものに、腱板断裂や腱板損傷等の病態があります。
レントゲンまたは、超音波検査(エコー検査)、徒手検査(力の入り具合や動きの確認)等の検査を行い、筋肉の状態、腱板断裂・腱板損傷等の有無を調べます。
肩の痛みと言っても様々な疾患があります。
・肩関節拘縮(いわゆる四十肩・五十肩)
・変形性肩関節症
・肩関節インピンジメント症候群
・石灰沈着性腱板炎
・反復性肩関節脱臼
・ルーズショルダー、投球障害肩
診断・判断内容により、治療も変更されていきます。手術が適応になる場合には、専門の病院へのご紹介も可能です。
手術の治療ではなく、保存的療法で症状の改善が見込める場合には、
・薬物療法
・運動療法
・物理療法
・注射治療
等の治療が行われます。
今回は、注射と運動療法についてご紹介します。
□注射の治療
動かなくなってしまった肩の柔軟性・潤滑性を出すために、ヒアルロン酸注射を週1回程度行います。また、炎症や痛みが強い際には、注射と一緒に消炎作用のある注射も一緒に行うことがあ
ります。
□運動療法
肩関節の治療の中で運動療法は、医学的なエビデンスとしても推奨されています。痛みのある場合でも、肩関節は動かさなければ、筋肉の低下や筋肉が固まるといったことが肩の痛みや動きずらさを助長させてしまいます。
リハビリ(運動療法)では、自宅での肩の動かし方、肩関節のトレーニングのやり方を指導しています。
□自宅での過ごし方
・肩を冷やさない
※痛みがあって湿布を貼るのは大丈夫です。
・動かせる範囲内で肩を定期的に動かす
・寝ている際に痛みのある場合には、抱き枕が効果的です