デスクワークで腰痛にならない対策はありますか?

デスクワークを行っているうちに腰痛を引き起こしてしまうことがあります。原因として考えられる一つに、同じ姿勢を続けてしまうことがあります。これは、どのタイプの痛みにもいえることですが…

筋肉は同じ姿勢をとり続けるなどして同じ筋肉を使い続けると、乳酸が溜まり、更には筋肉が硬くなることで血の巡りが悪くなってしまうため、不意に姿勢を変えると痛みを生じてしまうことがあります。

続いて考えられる一つに、腰に負担がかかる座り方をしてしまっていることがあります。

これは、いすや机の高さによっても影響がありますが、しせいが崩れたままで腰回りの筋肉に負担がかかってしまい、腰痛を引き起こしてしまいます。

例えば、首が前に出て猫背になっていたり、肩に力が入りすぎて挙がってしまっていたりなんてことはありませんでしょうか。これらによるデスクワーク中の腰痛に対して、予防策や改善策について紹介いたします。

デスクワーク中の腰痛に対して、予防策や改善策

1、正しい座り方を知りましょう

デスクの高さはモニターの高さが目線の高さになり、ひじをデスクに乗せた際に肩に力が入らない位置に。

いすの高さはひざが90度になった状態で両足全体が着地している位置にあることがベストで、いすやデスクが高い場合には足台を用意して足の落ち着きどころを探すようにしてください。

位置が整ったら、ひじから手首はデスクに乗せた状態で、骨盤を起こし背筋を伸ばした座り方を行えると腰や肩などの負担が少なくデスクワークを行うことができます。

2、しせいのリセットをする

デスクワークを行っているうちに、気がついたら3、4時間たっていた。

そんなことはありませんでしょうか。

作業に熱中することが痛みの原因を作るのではなく、同じしせいで凝り固まった筋肉を放っておいたままにすることが、腰痛を引き起こす原因になってしまいます。

もっとも手軽に行えるリセット方法は、「伸び」をすることです。伸びは、緊張した筋肉や血管を緩める効果があり、頭をスッキリさせる効果にもつながります(これは、寝て起きたときにも同様の効果があります)。

伸びの方法は、デスクワークで曲がりしせいになることが多いので、反対側のしせいを取れればバッチリです!

3、ストレッチ

伸びと合わせて行うとよいのが、ストレッチです。

主に行うとよいのが、もも裏側と胸側の筋肉です。一見腰痛に関係ない部位に思えますが、これらの筋肉が固くなることで、しせいが猫背になりやすくなり、腰の筋に負担がかかってしまい腰痛となってしまいます。

ともに座って行えるものです。

1、ひざ裏のストレッチ(右側の場合)30秒

  • 座った状態から右ひざをのばします
  • 両手をももに当て、胸を張ります
  • ゆっくり胸を張ったままで身体を前傾しせいをとります

2、胸のストレッチ(両側一緒に行います)30秒

  • 頭の後ろに両手を組みます
  • ひじを広げて背筋をのばします

今回はデスクワークで腰痛にならない対策についてお話をしました。

つい同じしせいやしせいが崩れるなんてことは起こってしまいますが、動き始める前や時間を決めて伸びやストレッチ、腰痛にならない環境作りをすることで腰痛を予防、軽減していきましょう。

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この記事は、BIG TREE. 荻窪クリニックの院長、榎本達也が監修しています。

【資格】
ペインクリニック学会専門医
東京都かかりつけ医認知症研修終了

【経歴】
2005年 順天堂大学医学部卒業
2005年 公立学校組合共済 関東中央病院 内科研修医
2007年 順天堂大学麻酔科学ペインクリニック 講座入局
2011年 順天堂大学大学院卒業(痛みと抗うつ薬に関する論文にて学位授与)
2014年 米国Boston scientific surgical centerにて脊髄刺激電極について研修
2015年 武蔵野陽和会病院 整形外科医員
2022年 BIGTREE.荻窪クリニック院長就任

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