帯状疱疹にかかりました。一年以上経過しても痛みが続くのですが、どうしたらいいでしょうか?

帯状疱疹が長引くのには、原因があります。

原因を探り、それに対処する治療法を検討していくことが大事になります。

帯状疱疹が長引く6つの原因

加齢による治癒力の低下

年齢が高くなるほど免疫機能が低下するため、症状が重くなりやすく、
治癒までに時間がかかることがあります。

帯状疱疹の後遺症

「帯状疱疹後神経痛」として、
発疹が治った後も長期間にわたって痛みが続くことがあります。
これはウイルスが神経を傷つけるためです。

免疫力の低下

疲労、ストレス、栄養不足、または他の疾患によって免疫力が低下していることが考えられます。
ウイルスが再活性化しやすく、治りが遅くなる可能性があります。 

重症化している

発疹の範囲が広がったり、内臓に影響が及ぶ重症化が起きた場合、
症状が長期間続くことがあります。  

適切な治療の遅れ

早期に抗ウイルス薬や鎮痛薬を使用しない場合、
ウイルスの活動が長引き、回復が遅くなることがあります。 

帯状疱疹を気にしすぎてしまっている

  • ストレスの増加
  • 神経痛を意識しすぎる
  • 過剰な検査や治療の希望
  • 日常生活への過度の影響 

この場合はあまり気にしすぎず、リラックスすることが回復への近道です。 

帯状疱疹の痛みを和らげる治療方法

心理的サポート

痛みが慢性化すると、精神的なストレスも増加することがあります。リラックス法やカウンセリング、認知行動療法などの心理的サポートも痛みを軽減するのに役立ちます。  

神経ブロック注射

帯状疱疹による痛みが激しい場合、神経ブロック注射が行われることがあります。
これは、痛みの信号を遮断するために、痛みを感じる神経に麻酔薬を注入する方法です。  

抗ウイルス薬

帯状疱疹のウイルスを抑えるために、抗ウイルス薬が早期に使用されます。
これにより、痛みの重症化を防ぎ、症状の進行を抑える効果があります。  

鎮痛剤

帯状疱疹による痛みを抑えるために使用されます。

神経痛治療薬

帯状疱疹の後遺症や、痛みが慢性化した場合には、神経に作用する薬が使用されます。  

局所麻酔薬

帯状疱疹後神経痛にもよく使われます。
リドカイン軟膏やリドカインパッチなどの局所麻酔薬は、
皮膚に直接貼ったり塗ったりして痛みを和らげます。

物理療法

低周波治療や温熱療法が、痛みの緩和に役立つことがあります。
これらの治療は、血行を促進し、痛みを軽減する効果が期待されます。

様々な治療方法がありますが、適切な治療法は痛みの強さや患者様の状態に応じて変わります。
それぞれに合った治療方法を検討していきましょう。

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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。

【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任

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