皆様が再び快適な日常生活を取り戻し、より質の高い生活を送るために、整形外科のリハビリステーション(以下、リハビリ)は欠かせない過程です。
整形外科でのリハビリでは、関節や筋肉の痛み、骨折や手術後の回復期において、重要な役割を果たします。
1.痛みの軽減と改善

整形外科を受診される皆様の多くが、痛みを主訴とされます。リハビリの初期段階では、まずこの痛みを軽減させることを最優先といたします。
具体的な治療法としては、当院ではマッサージやストレッチといった手技療法により、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進することで痛みを和らげます。これらの治療を通じて、痛みの根本原因にアプローチしながら、皆様が安心して次のステップに進めるよう支援いたします。
2.関節可動域の獲得と拡大

痛みとともに、関節の動きが制限されていることも少なくありません。例えば、肩が上がりにくい、膝が曲がりにくいといった状態が見られます。
このような状態に対しては、「関節可動域運動」を行います。理学療法士が丁寧に関節を動かしたり、患者さんご自身が自動的にゆっくりと関節を動かす練習を行うことで、硬くなった関節や筋肉をほぐし、本来の滑らかな動きを取り戻すことを目指します。
徐々に、しかし着実に、動かせる範囲が広がっていくのを実感していただけるはずです。
3.筋力増強訓練

関節がスムーズに動くようになった段階では、体を支えるための「筋力増強訓練」が重要となります。痛みや動きの制限により、筋肉が萎縮してしまうことがあるためです。
当院では、皆様の状態に合わせて、無理のない範囲で様々な筋力トレーニングを実施いたします。軽い負荷から始め、徐々に負荷を上げていくことで、日常生活に必要な筋力をしっかりと強化していきます。これにより、関節の安定性が向上し、再発の予防にも繋がります。
4.姿勢・動作の改善と身体の使い方の再教育

関節の可動域が改善し、筋力が向上したとしても、日常生活での動作がスムーズになるとは限りません。誤った身体の使い方を続けていると、再び痛みを引き起こす可能性があります。
そのため、「動作訓練」を行い、立ち上がり方、座り方、歩き方といった基本的な動作について理学療法士が指導し、正しい体の使い方を再学習していただきます。
これにより、余計な力を使わずに、より楽に、そして安全に日常生活を送ることが可能となります。
5.日常生活への復帰

これらのリハビリを通して、最終的な目標は、皆様が再び快適な日常生活を送れるようになることです。趣味活動の再開、家事や仕事における負担の軽減などが期待できます。
リハビリを受けたい方はご相談ください
当院では、理学療法士による専門的な施術と、運動指導士による適切なトレーニングを通じて、皆様の「できるようになりたい」という思いを全力でサポートいたします。
もし、痛みや骨折後、手術後のリハビリをご希望でしたら、もしご興味をお持ちいただけましたら、お気軽に当院整形外科を診察し、ご相談ください。
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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任