生活習慣病とは、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、動脈硬化、心臓病、脳卒中、さらには一部のがんなど、生活習慣が深く関係する病気の総称です。これらを予防するには、日々の食事と運動が非常に重要です。

生活習慣病を予防するための食事のポイント

1. バランスの良い食事
主食(ごはん、パン、麺など)、主菜(魚、肉、卵、大豆製品)、副菜(野菜、きのこ、海藻)を組み合わせ、栄養バランスを整えましょう。1日350g以上の野菜摂取が推奨されています。
2. 食塩を控える
高血圧の予防のため、1日の食塩摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満が目標とされています。減塩調味料を使ったり、だしや香辛料で風味を工夫すると良いでしょう。
3. 脂質の質を見直す
飽和脂肪酸(バター、肉の脂身など)を控え、不飽和脂肪酸(青魚、オリーブオイル、ナッツ類)を意識して摂ると、動脈硬化のリスクを下げます。
4. 糖質を適量に
血糖値の急上昇を防ぐため、食物繊維が豊富な玄米や全粒粉パン、野菜などを取り入れ、血糖コントロールを助けます。
5. 飲酒・間食の節度
アルコールは適量(日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本程度まで)に留め、間食も糖質や脂質の摂りすぎに注意します。
生活習慣病を予防するための運動のポイント

1. 有酸素運動を中心に
ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどを週150分以上(1日30分程度、週5回)行うことが推奨されています。有酸素運動は心肺機能を高め、内臓脂肪の減少にも効果的です。
2. 筋力トレーニングも取り入れる
週2~3回の筋トレ(スクワット、腹筋、腕立て伏せなど)を行うことで基礎代謝が上がり、血糖値や血圧の安定にも役立ちます。
3. 日常生活でも活動量を増やす
エレベーターより階段を使う、こまめに立ち上がる、掃除や買い物などでも体を動かす意識が大切です。
食事も運動も、急に完璧を目指すのではなく、できることから少しずつ習慣にしていくことが大切です。特に生活習慣病は「予防が最大の治療」です。できるところから取り入れていきましょう。
生活習慣病予防は食事と運動どちらも大切

ここまで、生活習慣病の予防のための食事と運動のポイントをお伝えしました。
日々の生活の中で少し食事や運動に気をつけるだけでも、体は変化します。
当院では、管理栄養士・理学療法士・看護師・医師とそれぞれの分野から多角的なアプローチを行なっております。その方に合わせたアプローチを目指して取り組んでおります。生活習慣病予防にお困りの方は是非お声かけください。
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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任