早く腰痛を治すにはどんな方法がありますか?

腰痛は原因や症状の程度によって治療法が異なります。

この記事では、4つの主なアプローチを紹介させていただきます。

1.ブロック注射

急性期の強い痛みや慢性的な痛みで日常生活に支障をきたしている場合、ブロック注射は有効な選択肢です。注射により痛みの伝達を一時的に遮断し、炎症を抑制することで症状の改善が期待できます。

ブロック注射は痛みを和らげる対症療法

一方で、ブロック注射は根本的な治療ではなく、痛みを和らげる対症療法であることを理解しておくことが重要です。注射によって痛みが軽減した期間で、後述するリハビリテーション(以下、リハビリ)でストレッチや運動療法に取り組むことで、相乗効果が期待でき、長期的な改善につながります。

2.リハビリ

リハビリは腰痛治療において、引き起こす原因や予防のために必要な運動を知るうえでとても重要となります。

理学療法では、まず痛みの原因となっている筋肉の緊張や関節の可動域制限を評価し、お一人おひとりの患者様に最適な治療計画を立案いたします。

腰痛は、「急性期=安静」「慢性期=筋力アップ」がカギ

急性期には安静と適度な運動のバランスが重要で、完全な安静は筋力低下を招くため推奨されません。慢性期には、腹筋や背筋、おしり周りの筋力強化、柔軟性の改善、しせいの矯正に重点を置いた運動療法を実施いたします。

特に、深層筋である腹横筋や多裂筋の強化は、腰椎の安定性向上に効果的です。理学療法士による専門的な指導のもと、正しいフォームで運動を継続することが、再発防止にもつながります。

3.栄養相談

腰痛と栄養の関係は見落とされがちですが、実は密接な関連があります。

慢性的な炎症は腰痛を悪化させる要因の一つであり、抗炎症作用のある栄養素を積極的に摂取することが症状改善に役立ちます。

オメガ3やビタミンDが効く!管理栄養士による個別指導

オメガ3脂肪酸を多く含む魚類、抗酸化物質豊富な野菜や果物、良質なタンパク質は筋肉の修復や炎症の抑制に効果的です。また、ビタミンDやカルシウムは骨の健康維持に不可欠で、マグネシウムは筋肉の緊張緩和に役立ちます。

肥満は腰椎への負担を増加させるため、適切な体重管理も重要です。管理栄養士による個別の栄養指導を受けることで、症状改善と予防の両面からアプローチできます。

4.パーソナルトレーニング

理学療法で柔軟性や筋力強化の必要性を知った上でパーソナルトレーニングを行うことは、更なる機能向上と再発防止に効果的です。

専門知識を持つトレーナーによる個別指導により、日常生活動作や職業特性に応じたトレーニングプログラムを実施できます。

腰痛予防には、体幹安定性の向上、下肢筋力の強化、全身の協調性向上が重要です。パーソナルトレーニングでは、これらの要素を総合的に鍛えながら、正しい身体の使い方を習得できます。

腰痛でお悩みなら、当院にご相談ください

腰痛は多面的なアプローチが必要な症状です。当院では、以上の4つのアプローチをすべて行うことが可能です(パーソナルトレーニングは保険適応外となります)。

腰痛にお困りの方、腰痛の再発防止を考えられている方、ぜひ一度当院へご相談ください。

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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。

【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任

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