脂質異常症|どうやって治療していくの?

前回、簡単に脂質異常症とはどういった状態のことを指すのかを説明させていただきました。
今回は治療について、中でも食事に関してのポイントをお伝えいたします!

コレステロールが多い食品を知っておく!

高LDLコレステロール血症の場合は、コレステロールのとりすぎに注意してください。
卵は栄養価が高く、料理に使いやすい便利な食品ですが、週に2〜3個までにしたほうがよいでしょう。

食べすぎも禁物!

食べすぎは肥満を招き、血清脂質が高くなりやすい状態にします。
高トリグリセライド(中性脂肪)血症の場合はとくに、摂取カロリーに気をつけましょう。

アルコールは、ほかの滋養物を含まない“空からのエネルギー”の典型で、中性脂肪を高めます。
また、お菓子類(ケーキや嗜好品)も砂糖が多く使われていて高カロリーですし、材料に油や卵がたっぷり使われているものが多いのも問題です。

食物繊維は十分に!

食物繊維脂肪分の吸収を妨げ、コレステロールの排泄を促す働きがあります。

野菜海藻きのこなどを積極的に献立に加えましょう。
ごはんなどの穀類を精白度の低いもの(例えば白米より玄米)にかえるのもよいでしょう。

青魚や大豆製品がおすすめ!

いわしやさばなどの青い魚や豆腐などの大豆製品には、血清脂質を下げたり動脈硬化を防ぐ成分が含まれています。

青魚には良質な脂質であるオメガ3脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペタエン酸)を含んでいます。
これらはLDLコレステロールや中性脂肪を減らし、血栓の形成を抑えます。

大豆、大豆製品は「畑の肉」と呼ばれるほど、良質のたんぱく質を含んでいます。
大豆たんぱくにはLDLコレステロールを減らす働きがあり、また大豆イソフラボンにはLDLコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。
1食あたりの摂取目安量は納豆1パック豆腐・厚揚げ1/3丁大豆水煮50g豆乳コップ1杯です。

簡単にいうと「洋食より和食を」ということです!

かつて日本で脂質異常症が少なかったのは、以前の日本人が脂肪分の少ない食生活をしていたからです。

食事療法は、まずは「洋食より和食を心掛けること」からスタートするとよいでしょう。

| コラム一覧へもどる |