筋トレにプロテインやアミノ酸の補給が効果的とパーソナルジムで聞きました。プロテインとアミノ酸の違いと、使い分けについて教えてください。

日本語でプロテインというと、溶かして飲む粉の意味ですが、英語ではタンパク質のことを「プロテイン」と呼びます。タンパク質は、炭水化物、脂質と合わせて、三大栄養素と呼ばれます。

アミノ酸は、タンパク質を形成する最小成分です。アミノ酸は500種類以上自然界に存在しますが、人間のカラダを作っているタンパク質に使われているのは、このうち20種類です。20種類のアミノ酸のうち、人間のカラダで合成できないアミノ酸「必須アミノ酸」と呼び、食事から摂取必要があります。

プロテインとアミノ酸の一番大きな違いは「吸収スピード」にあります。

プロテインは、体内で分解・吸収されるのに、最短でも1〜2時間程度かかると言われています。一方、アミノ酸は分解過程がないため、約30分程度で吸収されると言われています。

この吸収スピードの違いから、アミノ酸は運動前、運動直前、運動中にこまめに摂取することをおすすめします。運動中に糖質によるエネルギーの供給が不足すると筋タンパク質がエネルギー源として使用され筋タンパク質の分解が進むため運動前や運動中にも摂取するとよいです。

また、筋肥大は筋肉の修復の過程で起こる超回復により促進するので、筋トレの後にすぐにアミノ酸を摂取することをおすすめ致します。
プロテインは、吸収に時間がかかるため、運動後30分以内に摂取運動2時間前の摂取をおすすめします。
プロテイン、アミノ酸を運動のタイミングや運動の負荷に合わせて、使い分けることによって、効果的に筋量を増やすことに繋がります。

ここで気をつけて頂きたいことは、効果的に筋量を増やしたい方みなさんにプロテインやアミノ酸の補給をおすすめしているわけではありません。
タンパク質は、筋肉や皮膚、髪の毛、爪など私たちのカラダを作っている重要な栄養素です。ただし、脂質や糖質と違って、分解の過程で老廃物を出します

その老廃物は、腎機の濾過機能により尿として体外に排泄され、日々の健康を保っています。したがって、腎臓機能が低下している方は、タンパク質が代謝されてできる老廃物が腎臓から排泄されず体内に蓄積するようになり、腎機能の悪化や尿毒症などを引き起こすことがあります。

また、腎機能障害がある方は、医師の指示のもと、日常生活の中で肉や魚、卵、大豆製品などのタンパク質を厳しく制限しています。
人工的なプロテインやアミノ酸は、効率的に栄養素を摂取することはできますが、その効率性の反面でたくさんの量を摂りすぎてしまい、腎臓機能に影響を与えてしまう可能性もあります。プロテインやアミノ酸の摂取量に関しては、十分に注意が必要になります。

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