どちらの注射もシミに効果がありますが、効果の出方に差があります。
大まかにいうと、白玉点滴は抗酸化作用、プラセンタ注射は抗炎症作用と皮膚のターンオーバー促進により色素沈着を防ぎます。
シミのできるメカニズム
シミとは、メラノサイトから生成されるメラニン色素が肌に沈着したものの総称です。
メラニン色素が肌に蓄積したままになることによって、地肌の色より濃く見えてしまう部分をシミと言います。
通常、シミのもととなるメラニン色素は、肌のターンオーバーという肌の生まれ変わりの仕組みによって自然に排出されます。
しかし、加齢、不規則な生活やストレス、喫煙や飲酒などの影響でターンオーバーが乱れると、肌の奥にメラニン色素が蓄積してしまい、シミになってしまうのです。
消えやすいシミは、ターンオーバーによってメラニンが自然に排出されることが特徴です。一方、消えにくいシミは、肌の土台にできた穴にメラニン色素を生成するメラノサイトが落下し、メラニン色素が排出されにくくなっていることもあります。
白玉点滴の効果
当院の白玉点滴には、グルタチオン1200㎎とアスコルビン酸3000㎎を使用しています。
グルタチオンには強い抗酸化作用があり、肌の老化の原因となる活性酸素による酸化ダメージから細胞を守り、黒色メラニンを抑制します。さらに、アスコルビン酸はビタミンCで、皮膚や腱、骨や血管にある繊維成分(コラーゲン)の生成にかかわっています。
このように白玉点滴は、シミの原因のメラニン色素を抑え、肌の白さを引き出す肌色メラニンを生成する働きを促す点滴となっております。
プラセンタ注射の効果
プラセンタ注射は、ヒトの胎盤から抽出した成長因子やさまざまな栄養素を注入することで、健康へと導く治療法です。
体内で起きている炎症反応をしずめる抗炎症・抗アレルギー作用があります。
皮膚の炎症を抑えて組織の修復を促進するので、肌をきれいな状態に近づけることができます。
さらに、基礎代謝を向上させる作用によって、皮膚の再生サイクルが早まるため、みずみずしい肌へと導く美肌効果が期待できます。ニキビやアトピー、赤み、かゆみといった症状を緩和し、乾燥肌の方にも効果があるとも言われています。
どちらの注射もシミに効果があると言われているため、その方に合った注射をご相談させていただきます。
尚、点滴・注射ともに効果には個人差があるものなので、一概にどちらが良いかと断定はできません。
また一度で見違えるほど効果が出ることも少ないので、継続して行う必要があります。