ダイエットしているのですが、便秘がちになり、体重も思うように減りません。気をつけた方が良いことはありますか?

ダイエット中の便秘は食事量や水分量の低下など、口に入れるものの量が少なくなることでおこりやすくなります。食事量をコントロールすることも大切ですが、必要な栄養素は不足しないようとることが大切です。

ダイエット中の便秘解消方法

ダイエット中の便秘は食事量や水分量の低下が原因として考えられます。食事量をコントロールすることも大切ですが、
食物繊維水分など必要な栄養素はしっかりとれる食習慣を身につけましょう。

食物繊維野菜、キノコ、海藻、豆類、穀類などに多く含まれています。エネルギーをもっているものもありますが、かなり低カロリーなのが特徴です。ダイエット中、特に便秘がちな方は積極的に取り入れて頂きたい栄養素の一つです。

食物繊維は不溶性食物繊維水溶性食物繊維の2種類あり、それぞれ働きが異なります。

不溶性食物繊維は、水を含むと膨らむ性質があるため、便の量を増やすことで便秘解消に役立ちます。水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善から便秘解消に繋がります。

食品には不溶性食物繊維が含まれているものが多く、水溶性食物繊維意識的にとる必要があります。

水分摂取量も大切です。便の60%は水分と言われています。水分は飲水からとるものの他に食物水分と体内でつくられる水分があります。これらの合計が、必要量満たされていることで、便秘予防や体循環を良好に保つなど、健康維持に役立ちます。ダイエット中は、飲水からの水分摂取が不足しないよう注意すると共に、食物からの水分が少なくならないように食事量を減らしすぎないことも大切です。

便秘解消以外にも、食物繊維のダイエットに嬉しい働き

食物繊維は便秘解消以外にもダイエットに役立つ働きがあります。食物繊維をしっかりとって、内側からも瘦せやすい体質を作りましょう。

ダイエットに嬉しい働き①糖や脂肪の吸収抑制

食物繊維は糖や脂肪の吸収スピードを遅くしてくれる作用があります。そのため、食物繊維をしっかりとることで脂肪や糖が体脂肪として蓄積されることを防いでくれます。また、糖の吸収をゆっくりにしてくれるため、血糖値が安定します。その結果、食欲のコントロールもしやすくなります。

ダイエットに嬉しい働き②短鎖脂肪酸の生成促進

食物繊維を腸内細菌が分解することで、プロピオン酸、酪酸、酢酸などの短鎖脂肪酸がつくられます。短鎖脂肪酸は脂肪蓄積を抑える代謝を促進してくれるため、ダイエット中には嬉しい働きをもっています。この面からも食物繊維を積極的にとれると良いです。

ダイエットに嬉しい働き③食欲抑制ホルモンである「GLP-1」の分泌促進

近年は外部から注射でとることで話題となっていますが、GLP-1は体内でつくることができます。GLP-1は食物繊維をとることで、小腸から分泌されます。食欲抑制のための食物繊維は食前の15〜30分前にとることがおすすめです。

この記事の監修者

この記事は、BIG TREE. 荻窪クリニックの院長、榎本達也が監修しています。

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