よく水を飲んだ方が良いと聞きますが、水をたくさん飲んだ方が痩せますか?

BIGTREE.荻窪クリニックにはメディカルダイエット施設を併設しており、お客様からダイエットで水分をいつもより多く飲むことで痩せやすくなるの?とよく質問をいただきます。
私自身もそういった記事を目にしたり、テレビなどで取り上げられているのを目にしたことがありますが、大量の水を飲むことでダイエット効果があるのかどうかエビデンスは確立されていません。

今回の記事を読んで自分の体にあっているやり方を選べるといいでしょう!

ダイエットの前にまず大量に水を飲んでも大丈夫?

多くの一般的な食品から健康食品はどんなに「体にいい!」と言われていても、食べ過ぎ・飲み過ぎは体にはよくありません。もちろん無味無臭である水も例外ではありません

水の大量摂取で問題になりやすい臓器があります。尿などの排泄に関わる腎臓体の循環に関わる心臓です。
水大量摂取によるダイエットはこれらの臓器に異常がないことが前提になります。

水の飲み過ぎによる注意すべき臓器

・腎臓

・心臓

短時間での水分の上下動は危険!?

ダイエット施設では空調により室内温度が調節されていますので、急激な体内水分変化で危険性をともなうことは少ないです。

スポーツ医学では体の水分量の増減は体重の2%以内に抑えることが重要です。体重の2%以上の体液を短時間で失えば体温上昇を発汗で抑制することが困難になり、非常に危険です。

これは私たちがトレーニングを指導する時も同じように注意しております。喉の乾きに応じて水分を補給してもらっています。
また運動を行っている時は飲料には、食塩(0.1〜0.2%)糖質を含んだものが効果的です。体の中への水分吸収を高めてくれます。

一方、短時間で2%以上の増加は低ナトリウム血症となり血液の浸透圧が低下し、危険な状態です。日常生活レベルで多く取り過ぎた水分は脳の下垂体から分泌される抗利尿ホルモン(バソプレッシン、ADH)の分泌量を抑制し、排尿量が増加するため体液量は一定に保たれ、問題はありません。

しかし、短時間で体液量を急増加させると低ナトリウム血症・浸透圧低下を引き起こします。
生命には関わりませんが、体型の維持という観点でも短時間の多量水分摂取はおすすめしません。

急激な水分の上下動に気をつけよう!

体液の急増加:低ナトリウム血症

体液の急低下:脱水状態

結局、水分摂取はダイエットにつながる?つながらない?

水分の摂取がダイエットに繋がるかは研究によっても異なる見解を示しています。

水分摂取がダイエットに効果がある

500mLの飲水 (水温21〜22℃)により飲水後30〜 90分の間に安静時エネルギー消費量が約30%増加すると報告しています。(Boschmannら) この結果が正しければ、1.5 L/ 日の飲水で約 50kcal/日の 消費エネルギー増になります。 長い期間で見た場合は無視できないダイエット効果になります。

水分摂取がダイエットに効果がない?

ある研究では、水を飲まないように水の入っていないコップを口もとに運ぶ動作だけした群と変化がないとしています。これらのコントロール群は心理的な緊張により交感神経が亢進していたことが考えられます。

水が体温を下げ、エネルギーを消費するから?

水の温度は体温より低いため、体内で水分の温度を上げるためにエネルギー消費量が増加する可能性があるという意見があると思います。たとえば水温3℃の水を500mL摂取して体内で37℃まで温めた場合でも、必要なエネルギー量は最大でも約17kcal程度です。水温を上げるという理論だとなかなか効率の悪いダイエット方法になってしまいます。

まとめ

現在のところは、ダイエットと水分の摂取関係として言えることは、飲んだ方が痩せやすい可能性があるということです。
食事などを合わせて男性4リットル程度、女性3リットル程度の水分を摂取するとダイエット効果が期待される可能性があります。無理のない程度にぜひ試して見てください!

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