子供の成長の事も考えると単に食事量を減らすだけでいいのかな?と、非常に悩まれていることでしょう。
はじめに子供の肥満のリスクなどについてご説明をさせていただきます。
子供の肥満の問題点・ダイエットの必要性
日本人の死因は心疾患と脳血管障害を合わせると22.7%にのぼります。
つまり日本人の1/4は動脈硬化性疾患で亡くなっています。
こういった動脈硬化は子供のころから徐々に進行して、成人になってから発症することもあります。
従来のダイエットが必要な動脈硬化性疾患のリスク因子
・男性
・加齢
・喫煙
・高血圧
・高LDLコルステロール血症
・糖尿病
新たなダイエットが必要な動脈硬化性疾患のリスク因子
・過剰な内臓脂肪蓄積
・高中性脂肪血症
・低HDLコルステロール血症
・インスリン抵抗性
・全身性の慢性炎症
・血液凝固系の亢進
子供の頃からの動脈硬化の危険因子の集積が成人してからの心疾患・脳血管障害に繋がっている可能性が高いです。
若いうち、それも生活習慣が崩れてくる20代ではなく、子供のうちから健康的なダイエットが必要になります。
ダイエットが必要な肥満の子供を対象にした血管超音波検査では早期動脈効果所見が認められることも明らかになっています。
子供のダイエットが必要な基準は?
成人の体格評価にはBody mass index(BMI)が広く用いられています。成人の場合はBMI25kg/m2以上でダイエットが必要になります。
子供の体格判定には肥満度(percentage of overweight : POW) が汎用されています。
POW = {(実測体重−標準体重)/ 標準体重 } × 100 で算出され、実測体重が 性別・年齢別・身長別標準体重に対して何パーセントオーバーかアンダーかを意味している。実測体重が標準体重と同じであ れば、肥満度は0%になる。6歳から17 歳では POW が -20%未満をやせ、+20%以上を肥満とし+20%以上 +30%未満を軽度 肥満、+30%以上 +50%未満を中等度肥満、 +50%以上を高度肥満と判定します。
子供の肥満度(6歳から17 歳)
POW = {(実測体重−標準体重)/ 標準体重 } × 100
-20%未満をやせ
+20%以上を肥満
+20%以上〜+30%未満を軽度肥満
+30%以上 +50%未満を中等度肥満
+50%以上を高度肥満
ダイエットが必要な子供に対しての食事指導
摂取エネルギーの適正化
ダイエットにはエネルギーの量の適正化が必要です。ダイエットを成功させるには食べる量を調節します。
食べる量はお子さんの身体活動レベルに応じて多少の変化がありますので、お一人お一人に合った調整が必要です。
栄養バランスの適正化
ダイエットが必要なお子様に対しては糖質の量を減らすことが重要です。
具体的なバランスとしてタンパク質が2割、脂質が3割、炭水化物が5割です。
ダイエットが必要な子供の栄養バランス
タンパク質 2割
脂質 3割
炭水化物 5割
朝食を抜かない
適切な食品を選ぶ
ダイエットには食品の質も重要になってきます。糖質を選ぶ際には、なるべくグルセミック指数の低いものを選ぶようにしましょう。
この記事を読んで「自分の子供にあった摂取エネルギー量はどのくらい?」「今の食事の栄養バランスは問題ないかな?」と疑問に思われた方、気兼ねなくご相談ください。
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