まずリハビリを行う前に腰痛の原因を調べる必要があります。
多くの場合は腰痛を見るときには整形外科を受診すると思います。整形外科では腰痛の原因が何かを調べるためにまずレントゲンを撮ることが多いと思います。
レントゲンで原因がはっきりしない場合は、MRIの検査を追加することもありますしかし多くの腰痛はレントゲンやMRIなどで原因がわかることが少ないです。
事実腰痛の70%は、日特異性腰痛と良い原因がわからないものがほとんどです。
腰痛を引き起こす原因
腰痛を引き起こすものとして以下の通りです。
成長に伴っておこるもの
・先天異常
・側弯症
・腰椎分離症
加齢により生ずるもの
・変形性脊椎症
・椎間板ヘルニア
・脊柱管狭窄症
・変性すべり症
外傷によって生ずるもの
・腰椎骨折や脱臼
感染や炎症によるもの
・カリエス
・化膿性脊椎炎
腫瘍によるもの
・転移癌
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潜んでいる危険な腰痛
その中で扱うことが危険な腰痛があります。腰痛の危険信号・赤信号と呼ばれるものです。
腰痛のレッドフラッグと呼ばれています。それを判断するものとして以下のものが腰痛症のガイドラインから挙げられています。
①発症年齢が20歳未満または50歳以上
②時間や活動性に関係のない腰痛
③胸部痛
④がん、ステロイド治療、HIV感染の既往
⑤栄養不良
⑥体重減少
⑦広範囲に及ぶ神経症状
⑧構築性脊椎変形
⑨発熱
腰痛の原因は?
上記のような怖い腰痛ばかりではありません。適切に体をうごかせば治る腰痛の方が多いです。
腰痛のほとんどの原因は、筋・筋膜性腰痛であることが多いです。筋筋膜性腰痛とは筋肉や筋膜由来の痛みを発生させる腰痛のことです。
これらは局所に原因があることもありますし、全身の姿勢バランスなどがより強く影響されます。なので、腰だけを見るより、全身見て、その人に合ったストレッチなどを提供することが必要になります。
腰痛の原因は座りすぎ?
現代人は座りすぎにより腰痛になることが多いです。本来、人間の体は股関節、骨盤、脊柱で支えられています。
しかしイスに座ることによって骨盤と脊柱でしかささえられなくなってしまいます。足も地面についているかもしれませんが、実際には力がはいっていません。
これらを簡単に解決する方法が2つあります。
①大股でイスにあさく座る
大股でイスに座ることによって股関節で大きな役割を果たす大殿筋をつかうことができます。骨盤と脊柱だけの安定性だけでなくなるので脊柱への負担がすくなくなります。
②イスであぐらをかく
イスであぐらをかくことも骨盤と脊柱を安定させます。イスであぐらをかくことも、大股ですわることも足を外側にひねることが重要ですね。実際に在宅での仕事が普及している今は仕事中の座っているし姿勢も変えやすいと思います。
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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任