腰痛を病院で診てもらい、クリニックでリハビリすることがおすすめと聞きました。どのようなリハビリをすればよいでしょうか。

腰痛患者のリハビリテーションは、痛みの原因、症状の程度、個人の健康状態に応じて異なります。一般的なリハビリテーションのアプローチには以下のような要素が含まれます。

1.評価と診断

まず初めに、腰痛の原因を特定し、病状を評価するために医師や理学療法士による詳細な評価と診断が行われます

2.痛み管理

痛みの軽減を目指すために、鎮痛剤や抗炎症薬の処方が行われることがあります。

3. 筋力トレーニング

腹部筋肉や背中の筋肉を強化するためのエクササイズが含まれます。これにより、腰の安定性が向上し、痛みの軽減が期待できます

4. 柔軟性とストレッチ

腰部および周辺の筋肉の柔軟性を向上させるためのストレッチが行われます。柔軟性を高めることで、痛みの緩和が促進されます

5. 姿勢の改善

正しい姿勢を保つための訓練が行われ、日常生活での姿勢改善が奨励されます。

6. 生活スタイルの調整

重い物の持ち運びや長時間の座り仕事を避け、腰に負担をかけないようにするアドバイスが提供されます。

7. リハビリの継続

リハビリテーションは継続的なプロセスであり、痛みが軽減しても、リハビリを続け、適切なフォローアップを行うことが大切です。

これらの要素は、腰痛の種類や原因に合わせて調整され、個別のリハビリテーションプランに組み込まれます。病院でのリハビリテーションプログラムは、医療専門家によって監督され、患者の状態に合わせて最適なケアを提供します

病院やクリニックのリハビリでは、どのような運動、ストレッチが行われているのでしょうか。

以下に一般的に推奨される腰痛患者向けの運動とストレッチの例をいくつか挙げてみましょう。ただし、医師や理学療法士の指導に従うことが非常に重要です。

筋力トレーニング】

1.カールアップ

➡腹筋を鍛えるトレーニングになります。

①仰向けになり、膝を曲げます

②両手を腰の下に入れます

③手に軽く圧力がかかる状態にして、おへそを覗き込みます

④頭をゆっくり上げ、1〜2秒キープしてゆっくり戻します

2.バードドッグ

➡腰椎に最も近い部分にある多裂筋と呼ばれるインナーマッスルを鍛えるトレーニングです。

①四つん這いになり、肩甲骨を軽く寄せます

②片側の手を前方に伸ばしキープします

③反対側の足を後ろにできるだけ遠くに伸ばします

 ※伸ばした手足は一直線に突き出すイメージ

④肘と膝を近づけて、再び遠くに伸ばします

⑤反対側も同様に行います

【ストレッチ】

1. 膝抱えストレッチ(殿部のストレッチ)

仰向けに寝て片方のひざを胸に引き寄せ、反対の足を伸ばします。

これによりおしりの筋肉がストレッチされます。

2. ハムストリングストレッチ

①仰向けになり、膝、股関節を90°に曲げて太もも後ろに手を回し固定して状態を作ります。

②1の状態からゆっくり膝を伸ばせるところまで上に伸ばしましょう。

 伸ばしたら15秒~30秒程度キープします。

※無理せず伸ばせるところまで伸ばしましょう。

3. 腰部ストレッチ

仰向けに寝て、両膝を胸に引き寄せます。これにより腰部の筋肉が緩和されます。

4. 腸腰筋ストレッチ

座って片方の足を伸ばし、もう一方の足を曲げてその膝を胸に引き寄せます。

これにより腸腰筋がストレッチされます。

これらのトレーニングとストレッチは、腰痛の症状を軽減し、腰部の柔軟性と強度を向上させるのに役立つことがあります。しかし、個々の症状や健康状態に応じて、トレーニングやストレッチの選択肢は異なる場合があります。したがって、腰痛の治療を担当する医師や理学療法士に相談し、適切なプログラムを設計してもらうことが大切です。また、痛みや不快感が増す場合は、トレーニングやストレッチを中止し、医師に相談することも重要です。

当クリニックでは、理学療法士が在中しておりますので、腰痛の気になる方は気軽にご相談ください。

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