■腰痛に種類?特異性腰痛・非特異性腰痛とは?
腰痛には、たくさんの種類があります。
ですがレントゲンやMRIなどの検査をしても、2割から3割ほどしか明確な診断がつくもの(特異性腰痛)はありません。
全体の約7~8割は実際の症状と合致する原因がはっきりしないことが多い「非特異性腰痛」と呼ばれています。つまり、検査では異常が見つからないのに、なぜ痛むのか原因がわからないことが多いのです。
特異性腰痛は整形外科を受診すると、原因がはっきりしないため「もしかしたらうつ病が原因かも」と言われることもあるようです。
腰痛の原因は、筋肉や靭帯などの軟部組織が影響していることが多く、これらの組織は伸び縮みする性質を持っています。
そのため、痛む場所の状態に合わせて、伸ばす運動や縮める運動をすることで、適切な体勢や寝姿勢を見つけることができます。
腰痛の分類
特異性腰痛
- 原因が特定できる腰痛
- 画像検査(レントゲン、MRIなど)で、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症など、明確な病名がつけられるケースが多い
- 具体的な原因が特定できるため、その原因に合わせた治療を行うことができる
非特異性腰痛
- 原因が特定できない腰痛
- 画像検査を行っても、明確な異常が見つからないことが多い
- 原因としては、筋肉の緊張、姿勢の悪さ、ストレスなど、様々な要因が考えられる
- 腰痛全体の約85%を占め、最も一般的な腰痛の種類
■腰痛の寝方
腰痛の場合、1番腰に負担がすくない寝方としては横向きで寝ることです。
横向きで寝る際に気をつける点をいくつか紹介します。
1つ目は枕の高さです。通常の枕の高さは仰向けで寝ることを想定されて設計されています。仰向けで寝る場合と横向きで寝る場合では首の高さが異なっていきます。横向きで寝る方が肩の厚み分首は高い位置になりますので、枕にタオルなどを敷いて高さを調節するといいです。
次に背骨の形状を考慮することが大切です。横向きで寝ると重力に伴って、背骨は床方向へ垂れていきます。そのたわみが痛みを誘発する場合がありますので垂れる方向に対してタオルで調節する必要があります。脇腹のところに丸めたタオルを入れてもらうことにより背骨を立ってる時と同じようなまっすぐな状態を保つことができます。
横向きの寝方気をつけるポイント
・枕の高さ
・背骨に合わせた調節
■腰痛の寝方まとめ
原因がこれとわかるような特異性腰痛ではそれぞれ適した寝方が存在します。腰椎椎体圧迫骨折では明確なものがあります。
丸めるように寝ていると症状が悪化することがありますのでご注意ください。
腰痛はご自身で判断されるのではなく、一度、整形外科クリニックでレントゲンやMRIなどの所見を取り問題を探る必要があります。レントゲン後に特に異常がないと言う判断があれば、それは非特異性腰痛となります。医師や理学療法士などに体を見てもらい、症状にあった治療を根気強く続けることが大切です。
この記事は、BIG TREE. 荻窪クリニックの院長、榎本達也が監修しています。
【資格】
ペインクリニック学会専門医
東京都かかりつけ医認知症研修終了
【経歴】
2005年 順天堂大学医学部卒業
2005年 公立学校組合共済 関東中央病院 内科研修医
2007年 順天堂大学麻酔科学ペインクリニック 講座入局
2011年 順天堂大学大学院卒業(痛みと抗うつ薬に関する論文にて学位授与)
2014年 米国Boston scientific surgical centerにて脊髄刺激電極について研修
2015年 武蔵野陽和会病院 整形外科医員
2022年 BIGTREE.荻窪クリニック院長就任