帯状疱疹とアルコール接種については注意が必要です。
帯状疱疹の治療中や回復期にアルコールを摂取することは、あまり推奨されません。
帯状疱疹とは
帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。 このウイルスは初感染時に水痘を引き起こし、その後体内の神経節に潜伏します。年齢や免疫力の低下などをきっかけに再活性化することで、帯状疱疹として発症します。
帯状疱疹は、通常身体の片側に沿って帯状に赤い発疹や水疱が現れ、痛みを伴うことが多いです。この痛みはウイルスが神経を侵すことで生じ、時には「神経痛」として発疹が治癒した後も続くことがあります。これを帯状疱疹後神経痛といいます。
帯状疱疹の痛み
帯状疱疹は神経痛の一種で、痛みは非常に強いとされています。 これはウイルスが神経を攻撃し、炎症を引き起こすことによって生じます。
痛みの感じ方にも種類があります
- 鋭い痛み
針で刺されたり、焼かれたような鋭い痛みが特徴です。 - 持続的または断続的な痛み
痛みは持続的に感じる場合もあれば、間欠的に発生することもあります。 - 感覚異常
皮膚に触れるだけで強い痛みを感じることや、ピリピリとした異常感覚が起こることもあります。
帯状疱疹の発疹が治った後でも、痛みが数か月、または場合によっては何年も続くことがあります。
これを帯状疱疹後神経痛といい、特に高齢者に多い合併症です。
早期の治療によって痛みを軽減し、合併症を防ぐことが重要です。抗ウイルス薬の服用に加えて、痛みが強い場合は鎮痛薬や神経ブロックが用いられることもあります。
帯状疱疹におけるアルコールの影響
免疫機能への影響
アルコールは過剰に摂取すると免疫機能を低下させることがあります。帯状疱疹は免疫力の低下が引き金となって発症することがあるため、アルコールの摂取は回復を妨げる可能性があります。
薬との相互作用
帯状疱疹の治療には抗ウイルス薬や鎮痛薬が処方されることがあります。アルコールはこれらの薬の効果に影響を及ぼし、副作用を増強する可能性があるため、薬を服用中は特に注意が必要です。
体力回復の妨げ
アルコールは身体の脱水を引き起こし、全体的な体力回復を遅らせることもあります。そのため、帯状疱疹の治療中や回復期には、医師と相談の上でアルコールの摂取を控えるか、控えめにするのが良いでしょう。
まとめ
このように、帯状疱疹とアルコール接種については注意が必要です。
ご自身の体調をきちんと考えて、アルコールを摂取する時期を考慮しましょう。専門医に相談するのも良いでしょう。
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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任