★帯状疱疹とは 帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。
このウイルスは、水ぼうそうにかかった後、体内の神経節(特に背骨付近)に潜伏し、免疫力の低下などをきっかけに再活性化して発症します。
★帯状疱疹の症状
- 皮膚の発疹と水ぶくれ 体の片側に帯状(帯のような形)に沿って発疹が現れます。 初期には赤い斑点ができ、その後小さな水ぶくれが現れます。
- 痛み 発疹の出る部位に神経痛のような痛みが伴います。これが特徴で、痛みは強くなることもあります。 その他の症状 あまり確率は低いですが、発熱、倦怠感、頭痛などが現れることもあります。
★帯状疱疹の原因とリスク水痘にかかった後の潜伏ウイルスが原因です。
また、免疫力の低下が再活性化の主な要因(高齢者、ストレス、疲労、病気など)があげられます。
〈合併症〉
- 帯状疱疹後神経痛:発疹が治った後も痛みが長期間続くことがある。
- 脳炎や髄膜炎(たまに発生)
★帯状疱疹の予防方法
- ワクチン接種 帯状疱疹ワクチン(特に高齢者向け)は、発症や重症化を予防する効果があります。
- 免疫力の維持 規則正しい生活、ストレス管理、栄養バランスなどが重要。
帯状疱疹はとくに早期発見・治療が重要です。症状が出たら早めに病院に相談しましょう。
★帯状疱疹ワクチンの接種時期
- 接種対象者 50歳以上の方が推奨されます。
帯状疱疹のリスクが年齢とともに増加するため、50歳以降に接種するのが一般的です。 免疫力が低下しやすい方(持病のある方、がん治療中の方、免疫抑制剤を使用している方など)は特にかかりやすいと言われています。 - 接種時期
いつでも接種可能です。ただし、健康な状態での接種が望ましいため、免疫力が低下しているときや体調が悪いときは避けた方が良いでしょう。水痘(みずぼうそう)にかかったことがあるかどうかにかかわらず、帯状疱疹予防のために接種が推奨されます。 - ワクチンの種類
1. 生ワクチン
• 一回の接種で予防効果があります。
• 生ワクチンなので、免疫力が極端に低下している方は避けるべきです。
2. 不活化ワクチン
• 2回接種(2~6か月間隔)で高い予防効果が期待できます。
• 免疫力が低下している方にも安全に使用できるのが特徴です。 - 接種できない場合
• 免疫不全のある方(生ワクチンの場合)
• 重篤なアレルギーがある方
• 妊娠中の方は接種を控えるべきです。
自分に適したワクチンの種類や接種のタイミングは、医師に相談して決めるのが良いです。特に既往歴や持病がある方は、医療機関で相談しましょう。
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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任