当院の生活習慣病内科における治療
当院の生活習慣病内科は、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)、高尿酸血症(痛風)などの疾患を中心に診療しています。これらの疾患は、食事、運動、ストレス、喫煙、飲酒などの生活習慣と密接に関係しています。そのため、当院では薬に頼らず、食事や運動など生活習慣の見直しをサポートしています。
当院の生活習慣病内科では、以下のような治療を行っております。


1.食事療法
食事は生活習慣病の発症・進行に大きく関与するため、適切な栄養指導が重要です。具体的には以下のような指導が行われます。
- カロリー制限:BMIや活動量に応じて適切なエネルギー摂取量を設定
- 糖質管理:糖尿病患者の場合は、血糖値の急上昇を防ぐためにGI値の低い食品を推奨
- 脂質管理:動脈硬化を防ぐために、不飽和脂肪酸(青魚やオリーブオイル)の摂取を増やし、飽和脂肪酸(肉の脂身やバター)の摂取を減らす
- 塩分制限:高血圧の予防・改善のために1日6g未満を推奨
- アルコール制限:肝機能障害や高血圧、糖尿病の悪化を防ぐため適量(男性20g/日、女性10g/日以下)を指導
患者のライフスタイルに合わせた食事指導が求められるため、管理栄養士によるカウンセリングを行うことも多いです。
2.運動療法
運動不足は、肥満やインスリン抵抗性の悪化につながるため、運動療法が重要になります。主な運動療法には以下のようなものがあります。
- 有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなど):週150分以上を推奨(1回30分を週5回程度)
- レジスタンストレーニング(スクワットやダンベル運動):筋肉量を増やし基礎代謝を向上
- ストレッチやヨガ:自律神経を整え、ストレス軽減や血圧安定に寄与
運動習慣がない人には、最初は軽いウォーキングから始め、徐々に負荷を増やす形で指導されます。


3.行動療法・生活習慣改善指導
生活習慣病の根本的な改善には、日々の習慣を見直すことが不可欠です。
- ストレス管理:過度なストレスは血圧上昇や暴飲暴食を招くため、カウンセリングやマインドフルネスを活用
- 睡眠指導:睡眠不足は糖尿病や肥満のリスクを高めるため、規則正しい生活習慣の確立を推奨
また、継続的なモニタリングのために、血圧や血糖値の自己測定を推奨することもあります。
まとめ
生活習慣病内科の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法、行動療法、定期健診の5つが柱となります。特に、生活習慣そのものを改善することが最も重要であり、単に薬を服用するだけでは根本的な解決にはなりません。
「100年時代を見据えた健康な生活」を目指すには、早い段階からの予防と、自分に合った生活習慣の見直しが不可欠です。食事や運動、ストレス管理を適切に行い、必要であれば医療機関と連携しながら健康寿命を延ばすことが、最善の治療につながります。
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この記事は、医療法人社団 百年会の理事長、田部田 英之が監修しています。
【経歴】
2002年 慶応義塾大学医学部卒業
2003年 順天堂大学ペインクリニック入局
2006年 保谷厚生病院麻酔科長就任
2009年 BIGTREE.練馬クリニック院長就任