薬(内服薬・注射)、運動療法、食事療法があります。
骨粗鬆症とは、骨の量(骨量)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
日本には約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。
からだの中の骨は日々作り変えられています。同じように見えても、新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。
骨粗鬆症は、このバランスが崩れることでおこり、骨がスカスカになってきます。骨粗鬆症は圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。
整形外科では、骨密度測定器を用いた検査、血液検査で骨の状態を確認し、骨粗鬆症の診断をします。
骨粗鬆症と診断された場合、
・内服薬での治療
・注射での治療
・運動療法・食事療法
があります。どれかを選ぶ治療ではなくお一人おひとりの生活スタイルに合わせて医師がご提案します。
●内服薬
骨粗鬆症ガイドラインで、内服による治療で効果的なのはビスホスホネート製剤という分類の内服薬になります。
ただ、ビスホスホネート製剤は、朝起きてすぐに飲んで、その後30分横になれないなど、日常生活の制約があります。
●注射での治療
当院ではビスホスホネート製剤の代わりに、年に2回の注射をお勧めしています。
また、骨密度が低く骨折のリスクの高い方や、骨折の既往のある方には、自分でできる注射か、週1回通院で行うテリパラチド製剤の注射をご案内します。
●運動療法
転ばないためにも筋肉の強化が重要です。実は筋肉量と骨密度には相関関係があると言われています。
筋肉の強化は骨の強化にもつながるということです。
●食事療法
食事指導で骨を強くするため・筋肉をつけるためのお食事の指導や運動指導も当院では合わせてご案内いたします。
骨を強くするために、カルシウム(にぼしやチーズ等)をとりましょうとありますが、ただ食事をとっただけでは体に吸収されません。
身体が栄養を欲することが大切です。
そのために、当院ではリハビリに来ていただき運動指導もした後でお食事をしていただくと、栄養分の吸収率が良くなります。
また、運動指導以外の時間、特にご自宅での生活、食事を食べる前にリハビリスタッフが自宅での運動メニューもお伝えしますので、効果的に身体機能の維持強化ができます。そのため、自宅での生活指導も行います。